私は長い間、少しうまくいかないことがあると「自分には向いていない」と結論づけていました。最初からスムーズにできないと、不安になり、才能がないのではないかと疑いました。努力不足ではなく、適性の問題だと思い込むことで、どこかで自分を守っていたのだと思います。
確かに向き不向きはあります。しかし私は、その判断をあまりにも早く下していました。数回つまずいただけで結論を出し、深く取り組む前に距離を置いていました。その結果、「得意」と呼べるものがなかなか育ちませんでした。
【体験談】
ある分野に挑戦したとき、最初は思うように進みませんでした。周囲には器用にこなす人もいて、自分との差を強く感じました。比較するたびに、「やっぱり向いていないのだろう」と思うようになりました。
数週間で結果が出なかったことを理由に、気持ちはどんどん後ろ向きになりました。本当はまだ入口に立ったばかりだったのに、ゴール付近の人と比べて落ち込んでいたのです。
そのままやめてしまえば楽でした。しかし、ふと「本当に十分やったのか」と自分に問い直しました。
【失敗談】
一番の失敗は、「最初の違和感=不向き」と短絡的に結びつけていたことです。新しいことは誰でも最初はぎこちないものです。それを適性の問題だと決めつけていました。
また、「できない自分を見たくない」という気持ちもありました。向いていないと結論づければ、これ以上挑戦しなくて済みます。失敗を重ねずに済む安心感がありました。
その結果、成長の途中段階を経験する前に、可能性を閉じていました。
【改善したこと】
この状態を変えるために、「一定期間は判断しない」と決めました。最低でも三か月は続ける、と先にルールを作りました。
また、「できない部分」ではなく「前回よりできた部分」に目を向けました。小さな進歩を数えることで、自分の変化を確認しました。
さらに、上手な人と比べるのではなく、「過去の自分」と比べるようにしました。比較対象を変えるだけで、感じ方は大きく変わりました。
【結果】
すぐに得意になったわけではありません。しかし、以前よりも粘り強く取り組めるようになりました。途中で投げ出す回数が減りました。
続けるうちに、少しずつ感覚がつかめる瞬間が増えていきました。最初は苦手だと思っていたことが、徐々に「普通」に変わっていきました。
何より、「向き不向きは、ある程度やってから判断すべきだ」と実感できたことが大きな変化でした。
【まとめ】
止まっていた原因は、本当の適性ではありませんでした。「すぐに判断しすぎる思考」が原因でした。
今は、「最初はできなくて当然」と考えています。時間と回数を重ねることで、見える景色は変わります。向いていないと決める前に、もう少しだけ続けてみる。その姿勢が、自分の可能性を広げてくれると感じています。