私は一度始めたことは続けるべきだと思っていました。途中でやめるのは甘えであり、逃げだと感じていたからです。だからこそ、違和感を覚えても「もう少し頑張れば変わるはず」と自分に言い聞かせていました。
継続は力になる。確かにその通りです。しかし私は、「合わないものをやめる自由」まで手放していました。続けているという事実だけを支えにして、本当の気持ちを見ないようにしていたのです。
【体験談】
ある取り組みを始めたとき、最初は新鮮でやりがいもありました。ところが数か月経つと、少しずつ違和感が出てきました。楽しさよりも義務感が勝ち、取り組む前にため息が出るようになりました。
それでも私はやめませんでした。「ここまで続けたのだから無駄にしたくない」「途中で投げ出す人になりたくない」。そう考えるたびに、自分を奮い立たせていました。しかし心の奥では、確実にエネルギーが削られていくのを感じていました。
【失敗談】
一番の失敗は、「続けること自体が価値」だと信じ込んでいたことです。本来は目的のための手段だったはずなのに、いつの間にか“続けている状態”を守ることが目的になっていました。
さらに悪かったのは、「やめる=これまでを否定すること」と思い込んでいたことです。時間をかけた分だけ執着も強くなり、引き返せなくなっていました。その結果、心の余裕がなくなり、他のことにも消極的になっていきました。
【改善したこと】
この状況を変えようとして、最初は「もっとやり方を工夫しよう」と考えました。しかし工夫を重ねても、根本の違和感は消えませんでした。そこで問いを変えました。
・今も本当に続けたいか
・やめたら何が起きるのか
・続けることで失っているものはないか
最初は怖かったです。やめる選択肢を認めること自体が裏切りのように感じました。それでも、一度立ち止まって考えたとき、「義務感だけで続けている」とはっきり気づきました。その瞬間、ようやく肩の力が抜けました。
【結果】
最終的に、私はその取り組みを区切りました。決断するまでは迷いがありましたが、終えた後は不思議と後悔よりも安堵のほうが大きかったです。
やめたことで、自分の時間と気力が戻ってきました。そして、「やめることも前進の一つ」だと実感しました。続けることも大切ですが、自分の状態を無視してまで守るものではないと分かったのです。
【まとめ】
苦しくなっていた原因は、根気が足りなかったからではありませんでした。失敗を通して学んだのは、続けることと縛られることは違うということです。
今は、「続ける」と「やめる」をどちらも選択肢として持っています。選べると分かったことで、行動に柔軟さが生まれました。継続は大切。でも、自分を犠牲にしてまで守るものではないと、ようやく理解できました。