「ちゃんと前向きでいなきゃ」と感情を押さえ込んでいた話!

落ち込むことがあっても、「前向きに考えよう」「いつまでも引きずるのは良くない」と、自分に言い聞かせていました。気持ちを切り替えることは大切だし、暗い空気を引きずらない方がいい。そう思っていたからこそ、ネガティブな感情が出てきた瞬間に、すぐ押し戻す癖がついていました。
表面上は明るく、問題なさそうに振る舞っていましたが、心の中ではずっと無理をしていたのだと思います。前向きでいようとするほど、ちょっとした出来事にも疲れやすくなり、「なんでこんなことでしんどくなるんだろう」と自分を不思議に感じることが増えていきました。
【体験談】
当時の私は、嫌なことがあってもすぐに理由づけをしていました。「もっと大変な人もいる」「考えても仕方ない」と、感情が湧き上がる前に頭で処理しようとしていたのです。落ち込む自分を見せるのは弱さだと思い、なるべく早く元の状態に戻ろうとしていました。
しかし、一人になった途端、どっと疲れが出ることが増えていきました。理由も分からず気分が沈んだり、何もする気が起きなくなったりする日が続き、「前向きでいようとしているのに、どうしてだろう」と混乱していました。感情を感じないようにしているつもりが、実際には溜め込んでいたのだと、後になって気づきました。
【失敗談】
一番の失敗は、「前向き=ネガティブを感じないこと」だと思い込んでいたことです。落ち込む感情そのものを悪いものとして扱い、出てきた瞬間に消そうとしていました。
さらに、感情を押さえ込むことに慣れすぎて、「自分が何に傷ついたのか」を考えなくなっていました。ただ早く立て直すことだけを優先し、原因に目を向けていなかったのです。その結果、同じような場面で何度も気持ちが揺れ、そのたびに消耗していきました。
【改善したこと】
この状態を変えるために、最初は「素直に落ち込もう」としましたが、これも簡単ではありませんでした。いざ感情に向き合おうとすると、「こんなことで落ち込むのはおかしい」という声が頭に浮かび、気持ちを否定してしまったのです。
そこで、やり方を変えました。
・感情に良し悪しをつけない
・理由を探す前に、そのまま書き出す
・時間を区切って気分を味わう
特に効果があったのは、「今はそう感じている」と事実として認めることでした。無理に前向きな意味を見つけず、落ち込んでいる自分をそのまま置いておく。その時間を少し持つだけで、気持ちの揺れが穏やかになっていきました。
【結果】
次第に、感情の回復が早くなりました。以前のように長く引きずることは減り、「落ち込む→受け止める→自然に戻る」という流れができてきたのです。前向きになろうとしなくても、結果的に前を向けるようになった感覚でした。
また、自分の感情に気づけるようになったことで、無理をしている場面にも早く気づけるようになりました。気持ちが沈む前に休んだり、距離を取ったりと、行動の選択肢が増えたのも大きな変化です。
【まとめ】
苦しくなっていた原因は、ネガティブだったからではありませんでした。失敗を通して学んだのは、前向きでいることと、感情を無視することは違うということです。
感じることを許したからこそ、気持ちは自然に動き出しました。前向きさは作るものではなく、整えた先に生まれるもの。その実感が、今の自分を支えています。