気づけば、何をするにも「急がなきゃ」と思っていました。遅れているわけでも、誰かに急かされているわけでもないのに、常に時間に追われている感覚がありました。落ち着いてやればいいことまで慌ててしまい、終わった後には疲れと後悔だけが残る。そんな日常が当たり前になっていた時期です。
不思議なことに、急いでいるときほど効率が良くなるわけではありません。むしろミスが増えたり、やり直しが発生したりして、結果的に時間を使っていました。それでも「急いでいる自分」が普通になり、立ち止まる発想すらなくなっていました。
【体験談】
当時の私は、朝から落ち着きがありませんでした。予定に余裕があっても、身支度を早く終わらせようと焦り、移動中も「もっと急げるはず」と自分をせかしていました。心の中では常にカウントダウンが鳴っているような感覚でした。
一つの作業をしていても、次のことが頭に浮かび、目の前のことに集中できませんでした。「これが終わったら次」「その次はこれ」と考え続け、今やっていることが雑になっている自覚もありました。それでも、止まると置いていかれる気がして、不安を振り切るように動いていました。
【失敗談】
一番の失敗は、「急いでいる=ちゃんとやっている」と勘違いしていたことです。慌ただしく動いている自分に安心し、落ち着いて取り組むことを怠けだと感じていました。
その結果、ミスが増えました。確認不足、思い込み、焦りからくる判断ミス。それらが積み重なり、やり直しが必要になる場面が何度もありました。急いでいるのに終わらない、その矛盾がさらに焦りを生み、悪循環に陥っていました。
【改善したこと】
この状態を変えるために、「急がない練習」を意識的に始めました。
・一つの行動を終えるまで次を考えない
・移動や準備に余白を持たせる
・あえて動作をゆっくりする
最初は落ち着きませんでした。ゆっくりしていると、「何か忘れているのでは」「遅れているのでは」と不安が湧いてきました。それでも、深呼吸をして目の前の行動だけに意識を戻すことを繰り返しました。最初はぎこちなかったですが、少しずつ感覚が変わっていきました。
【結果】
急がないようにすると、ミスが減りました。一つ一つを丁寧に確認できるようになり、結果的にやり直しが少なくなったのです。時間の使い方が上手くなったというより、時間に振り回されなくなった感覚がありました。
また、心にも余裕が生まれました。周囲の変化に気づいたり、自分の疲れを感じ取ったりできるようになりました。急いでいた頃は見えていなかったものが、自然と目に入るようになったのです。
【まとめ】
余裕を失っていた原因は、時間が足りなかったからではありませんでした。失敗を通して学んだのは、「急ぐこと」と「前に進むこと」は同じではないということです。
落ち着いて進むことで、結果も気持ちも安定する。そう実感できたことで、日常の過ごし方が大きく変わりました。